土の処分に悩まない!パンジーを「木から生まれた土」で育てる
モカ
わたしのポケットガーデン
植物を育てると必ず発生する“不要な土”。
土は一般ゴミとして回収されないため、その処分に悩む方は多いのではないでしょうか。私も処分や再利用しながら上手に循環させることができず、いつも家の隅にある土の山を見て見ぬふりしていました(;´Д`)
そこで思い切って、ハイドロボールを使ったネモフィラの水耕栽培に挑戦してみることに。水耕栽培は、土処分がなくなるだけでなく、ハイドロボールを繰り返し再利用できるのも魅力です。一般的な育て方とは少し違いますが、寒い冬を乗り越え、最終的には土栽培に負けないくらい満開のネモフィラを楽しむことができました!
この記事では、ネモフィラの水耕栽培について、種まきから冬越し、開花、片付けまでの流れをご紹介します。あわせて、実際に育てて分かった土栽培との比較や、失敗したポイントと対策についてもまとめました。
「ネモフィラの水耕栽培って本当にできるの?」と思った方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事は、これまでに公開してきた「ネモフィラの水耕栽培シリーズ」をもとにした総集編です。失敗例や対策を整理し、これから挑戦する方が全体像をつかみやすいようにまとめました。

茨城県にある『国営ひたち海浜公園』の、一面の青い花畑で有名なネモフィラ。北アメリカのカリフォルニア州を原産地とする一年草で、4月~5月頃にかけて次々と美しい小花が咲き、春を代表する花のひとつです。
ネモフィラの品種で一番有名なのが、青い花の「インシグニスブルー」。その他にも、花の色が白、青と白、紫と白などたくさんの品種があるそう。
また、ネモフィラの代表的な花言葉は「可憐」「純粋」「初恋」などです。ちいさくてかわいらしい花のイメージにピッタリですね。

ハイドロボールは、粘土を高温で焼成したボール状の素材です。土の代わりに使うことができ、観葉植物や野菜の水耕栽培などに広く利用されています。「発泡煉石」「レカトン」と呼ばれることもあります。

園芸店、ホームセンター、ネットショップ、100均などでも手軽に手に入るので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

目安として、温暖地/暖地は9月~11月、寒地/極寒地では3月~4月の春まきが種まき適期です。発芽に適した温度は、15〜25℃の気温が適しています。
今年も残暑厳しく、11月になってようやく涼しく感じましたね。私が種まきしたのは11月6日で、この時期の最高気温は15~24℃、最低気温は8~15℃でした。

今回、私が使用したものはこちら!
一般的な土栽培と少し異なりますが、初心者でも揃えやすい材料ばかりです。
ただし、実際に使ってみると「紙ポットは壊れやすい」「種が水没する不安」といった問題点にも直面しました。04|つまずいたポイントと対策の章で詳しく解説しています。
種まきの様子をご紹介します。

ハイドロボールをしっかり洗い、余分な汚れや粉を取り除きます。

つまようじで簡単に穴を開けられます。

100均で見つけた紙製のポットに、洗ったハイドロボールを敷きました。1つずつ切って使ってもOK。

ひとつのポットに4~5粒。つまようじを使って、種が重ならないよう、間隔をあけて並べるのがポイントです。

覆土の代わりに、ハイドロボールを少しかぶせました。

ハイドロボールでの覆土は不安があったので、新聞紙も使って遮光します。

底面給水用の容器に水を入れ、種が動かないように、そっとポットを置きました。水の量はポットの1/3くらい。毎日水を交換し、表面が乾いているようだったら霧吹きでも保湿させます。

通常は、7~10日で発芽します。
今回は6日目にひとつ目の発芽を確認!発芽したら、徐々に日光に慣らしました。

まだ根が十分に張っていないと、ポットに並々と水を貯めたくなってしまうかもしれません。しかし、あまり水の量が多いと、種が流れてしまうリスクもあります。
今回育ててみて、水の量はポットの1/3くらいにし、表面の乾燥が心配なときは霧吹きを使って湿度を保つぐらいで十分だと感じました。
天候や栽培場所によって、様子は大きく変わると思います。小さな苗の時期は、毎日様子をチェックすることも大事ですね。

発芽したら、徐々に日光に慣らします。いきなり直射日光に当てると、枯れてしまうかも。最初は直射日光を避けた明るい日陰に置き、だんだんよく日の当たる場所へ移動しました。
ハイドロボールは肥料分を含んでいないので、肥料を与える必要があります。土栽培との違いがよく分からず、今回は本葉が見え始めてから与え始めたのですが、あっという間に生育が悪くなってしまいました。
施肥のタイミングは、「発芽したらすぐ」が良さそうです。

今回の発芽結果は、
1ポットに5粒ずつまいて
という結果でした。
数字だけ見ると発芽率は土のほうがやや高めですが、ハイドロボールでも半分以上の種が発芽しました。また、体感としては土栽培の発芽し始めは速かった印象ですが、最終的に芽が出そろったタイミングはほぼ同じになりました。

実際に、水耕栽培でネモフィラを育てて分かった注意点と対策をまとめました。

コスパ重視で選んだ種まき用の紙ポットでしたが、予想以上に水で壊れやすく水耕栽培には向いていませんでした。
また、ハイドロカルチャーでは底穴のない容器を使うこともありますが、今回のような種まきでは、水量調整が難しく種が水没・流出してしまうかもしれません。

栽培中に、木製ピックの周りに白い塊が発生しました。土栽培では起きず、ピック周辺のみだったことから、水耕環境との相性が原因かなと予想しています。

3ヶ月ほど経った頃、容器の底にうっすら緑色の汚れ(藻)が発生しました。
屋外水耕栽培では藻が発生しやすいのもデメリット。小さい鉢にアルミホイルを敷き詰めるのは大変なうえ、見た目もちょっと残念な感じですが、一度被せてしまえばその後の管理は楽です。

水耕栽培に適した水温は15~20℃ですが、冬の夜に水温が5℃前後まで低下し、昼夜の温度差も大きいことが分かりました。
ネモフィラは寒さに強いとはいえ、水耕栽培は水温低下の影響を直に受けやすいです。今回は100円ショップの材料(段ボール・ミニブロック・保温シート)で簡易温室を作り、夜間の冷え込みや寒風を防ぎました。

栽培を始めたころは肥料について深く考えず、土栽培で使っていた液体肥料を流用して生育が不安定になってしまいました。水耕栽培でも使うことができる「微粉ハイポネックス」を規定濃度(1000倍)で与えたところ、葉色・生育ともに明らかに改善しました。
ハイドロボールには肥料分が含まれないため、施肥のタイミングや種類選びで結果が大きく左右されるということがよく分かりました。
種まきから冬越し、開花、種の採取、そして片付けまで一通り行ってみて、私が感じた「成長」や「管理のしやすさ」の違いをまとめました。
| 項目 | 土栽培 | 水耕栽培 |
| 発芽率 | 1ポットに3~6粒発芽 | 1ポットに2~4粒発芽 |
| 開花時の様子 | 花付き良好 | 土栽培と同程度の花付き |
| 成長の安定感 | 安定して育つ | 管理にややコツが必要 |
| 水やりのしやすさ | 乾き具合が分かりにくい | 水位が見えて管理しやすい |
| 清潔さ・片付け | 土汚れや処分が手間 | 汚れにくく、再利用OK |
| マルチングの手間 | お好みで | 藻の発生予防に必要 |
種まきから開花まで、大きく調子を崩すことなくどの株も元気に成長。春の開花シーズンでは、たくさんの花を見ることができました。
反対に、水の乾き具合が分かりづらい、土処分が手間、手や道具が汚れやすいといったことが難点に感じました。
発芽率がやや劣る、また水耕栽培ならではの水温や肥料管理の難しさを実感。葉っぱが黄色くなるなど不調な時期を乗り越えて、最後には土栽培と変わらないくらいたくさん開花してくれました!
繊細な管理が求められる印象の水耕栽培ですが、水の減り具合が目に見えて分かりやすい、汚れにくい、再利用できるといった土栽培とは真逆の嬉しいポイントもあります。
どちらの方法にもメリット・デメリットがあるので、生活スタイルや育てる環境に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。


土栽培は、もう本葉が見え始めました。ハイドロボール栽培の方が小さく、あまり成長していないように感じます。あわてて肥料を与え始めました。

1週間ほど遅れて、ようやくハイドロボール栽培も本葉が見え始めました。

本葉の枚数は同じですが、大きさが全然違う(゚Д゚;)肥料による影響で、差が出てしまったのでしょうか⁇


寒さ?それとも肥料の影響?葉が黄色くなってしまった苗もあります。

肥料を変えて1ヶ月。
調子が良い苗の葉はぐんぐん伸び、成長スピードがちょっと早くなったような気もします。また、元々小ぶりだったハイドロボール栽培の苗も、1月が終わるころには、土栽培より大きく成長しました。

春のような暖かい日があったせいでしょうか、成長がどんどん加速していく感じです。脱落してしまった鉢もありますが、あっという間に、鉢から葉がはみ出すまでになりました。

鉢の底から白い根も見えています。

種まきから100日経った頃、ついに蕾が顔を出し‥待望のネモフィラの花が開花しましたー(*´▽`*)


土栽培・ハイドロボールでの水耕栽培共に直径13cmの鉢に移植。スリット鉢と鉢カバーの二重になっています。水耕栽培の方は、水や肥料を外側の鉢に貯めています。

こちらは6号サイズの鉢に3株植えました。

写真では少し分かりづらいのですが、藻の発生を防ぐためハイドロボールにアルミホイルを被せて管理しています。さらに、その上にココヤシファイバーなどでマルチングすれば、見た目が土栽培と変わらず◎。水や肥料は外側の鉢に入れるだけなので、水やりの度に外す必要もありません。

4月に入り、暖かさと共にぐんぐん成長しています。

6号鉢のネモフィラもこのボリューム!
株が大きくなるにつれて、水もたくさん吸い上げるようになっています。2日に1回は水やりをしないとすぐにカラカラに。

うっかり水切れさせてしまい、ネモフィラがぐったりしていた…なんてことも。あわてて水やりをして回復したものの、こんな風に葉先が黒く枯れてしまいました。

まだまだ花を楽しむこともできそうですが、実(子房=花の中心にできる、種が育つ部分)も付き始めました。せっかくなので、種の採取にも挑戦!
緑色の実からとった種は発芽しにくいので、実が枯れて茶色くなり、カラカラになるまで待ちます。種がはじけ飛んでしまっても大丈夫なように、お茶パックをつけておきました。

どちらの栽培方法からも、「青」「白」「紫」すべての花色の種を採取できました。これから風通しの良い日陰で2週間程度乾燥させた後、冷蔵庫で保管します。来年もネモフィラの種まきが楽しめそうです♪

種まきからちょうど200日目。
種も取れたので、今年のネモフィラ栽培は終了することにしました。
また、根が黒くなり根腐れしていました。真っ黒になってしまった根っこと、ハイドロボールをより分ける作業はなかなか大変でしたが、しっかり洗浄・消毒をして次の植物栽培でも活躍してもらいましょう。心配していた藻の発生はなさそうです。


栽培を始めたころは分からないことが多く、今にも枯れてしまいそうな弱々しい姿でした。しかし、肥料を変えてからはみるみる状態が改善し、結果は大成功!土栽培に負けないくらいたくさんの花を咲かせ、種を採取することもできました♪
“水耕栽培で花を育てる”というこのアイデア。「こんな方法もアリかも!」と思った方は、ぜひ一度試してみてください。お花との新しい付き合い方が、見つかるかもしれません。