ルピナスの種まき|ハイドロボール水耕栽培のメリットとポイント
モカ
わたしのポケットガーデン
ひらひらと蝶のように咲く、春の代表的な一年草スイートピー。そんなスイートピーを、今回は“土を使わない方法”で育ててみました。
この記事では、こちらの内容を分かりやすくご紹介します。
実際に育ててみると、土とは違う難しさもありましたが、それでも初心者にもやさしい育て方だと感じました。スイートピーをもっと気軽に育ててみたい方におすすめです!

私が土を使わない栽培方法に挑戦した理由は、ずばり“土の処分問題”です。土は家庭ごみとして回収されないことが多く、使い終わった土がどんどんたまって困ることがあります。
そこで注目したのが『ハイドロボール』!
ハイドロボールは使い終わった後も再利用でき、処分の手間がかかりません。しかも軽量で衛生的な素材です。

園芸店・ホームセンター・ネットショップ・100円ショップなどでも手軽に手に入るので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
今回、私が種まきに使用したものはこちら↓
一般的な土栽培と少し異なりますが、初心者にも揃えやすい材料ばかりです。
スイートピーは直根性のため、根を傷つけると回復せず枯れるリスクが高い植物です。土がないと、根の周りを土で保護するということができないので尚更心配…
そのため、2種類のポットを使って、どちらが育てやすいか比べてみることにしました。

直径13 cmの大きめポット→移植せず開花まで育てる
直径6cmの小さいポット→ある程度大きくなったら、大きいポットに移植する
今回使用した種は、こちらの「かわいいスイートピー」です。
地域によって種まき適期は異なりますが、目安として9月下旬~11月上旬に種まきすると、開花は4月上旬~5月下旬頃になります。
寒い地域では4月頃に種まきし育てることもできます。
スイートピーの発芽適温は15~25℃。
まだ暖かい時期に種まきすると発芽しづらいので、涼しくなってから種まきします。
暖かい地域では、9月になってもまだ残暑厳しいですね。我が家は10月下旬以降に種まきしました。

スイートピーは「硬実種子」と呼ばれる種皮が固い種です。そのままだと水分を吸水しにくく、発芽が揃わないことがあります。そのため、種を一晩水に浸けます。

新しいハイドロボールはしっかり洗い、余分な汚れや粉を取り除きます。

ここで正直に言うと、写真の種まき実は2回目なんです。
1回目に中粒ハイドロボールで種まきしたところ、発芽率は約11%とかなり低い結果に…。今思うと、粒が大きくて湿度を保ちにくかったのかもしれません。そこで2回目は小粒に変えてリベンジしました。

重ならないように注意して、1ポットに4粒ずつ種まきしました。

土栽培の場合、覆土は1〜2cmしっかりとかけます。覆土の代わりになっているか分かりませんが、1cm程度の深さになるよう、種の上にハイドロボールをかけました。

スイートピーの種は「嫌光性種子」です。ハイドロボールでの覆土は心もとないので、新聞紙でも暗くしました。
※嫌光性種子とは?

底面給水用のポットの高さ1/4〜1/3くらいが浸かるよう水を入れます。
さらに、底面給水だけでは表面が乾くので、霧吹きでも保湿します。私は1日1回霧吹きで水をかけていました。
通常は7~14日で発芽しますが、今回は6日目に芽が見えてきました。発芽率は約38%で、商品説明に書かれていた発芽率60%には遠く及ばない結果で残念です( ノД`)シクシク…
ここからは、実際の発芽の様子を写真で詳しくご紹介します。

種まきから6日目に発芽しました。

最初に発芽したものは、ヒョロヒョロと茎が伸びていきます。

発芽後すぐに肥料を与え始めたせいか、元気な株はあっという間に大きくなっていきます。
反対に、環境が合わないためか発芽しても一向に大きくならず、成長が止まってしまった株もありました。

大きめポットのスイートピーも、2つの種が発芽しました。

まだ根が十分に張っていないと、ポットに並々と水を貯めたくなってしまうかもしれません。しかし、あまり水の量が多いとカビや根腐れのリスクもあります。
今回育ててみて、水の量はポットの1/4〜1/3が浸かるくらいで十分なように感じました。
天候や栽培場所によって状態は大きく変わるため、小さな苗の時期は特に、毎日様子をチェックして大事に育ててあげましょう。

スイートピーの発芽苗は大きくて、パンジーやビオラの発芽苗ほど慎重にならなくてもよいのかもしれません。しかしせっかくの苗を枯らしたくないので、室内の明るい場所から慣らしていきました。
徒長(ひょろひょろ伸びる)を防ぐため、発芽したら新聞紙を外し、徐々によく日の当たる場所へ移動します。
風通しのよい環境で育てると、カビも防げます。
土栽培では、花壇などに植え付けるころに肥料を与え始めるのが一般的なようです。
ハイドロボールは無肥料なので、双葉が見えた頃から肥料を与え始めました。
私が使用したのは「微粉ハイポネックス」(株式会社ハイポネックスジャパン)。水耕栽培用の濃度1000倍に希釈して、ポットの1/3が浸かるくらいの量を与えています。
実際にハイドロボールでスイートピーの種まきをしてみて分かった「良かった点」「むずかしかった点」をまとめました。これから挑戦する方の参考になれば嬉しいです。
正直不安はありましたが、条件がそろえばしっかり発芽することが分かりました。発芽までの管理はシンプルですが、“発芽率そのもの”は土より低い印象です。
また、難しそうに思うかもしれませんが、実は土より管理がシンプルな面もあります。水やりの判断が“見える化”されているため、初心者でも迷いにくい育て方だと感じます。
土栽培に慣れている方ほど、いつ・どう管理するかの“感覚”がつかみにくいと思います。私は“乾燥と保湿のバランス”が特に難しいなと感じました。
とはいえ、基本的な考え方──「発芽適温を守る」「乾燥させない」「発芽までは遮光する」──は土栽培と同じなので、慣れれば扱いやすいです。

土を使わないスイートピーの種まきと発芽の様子をご紹介しました。
一般的な土栽培とは異なる方法ですが、種まき自体はとても簡単でした。
発芽率は1回目が約11%、2回目が約38%と土より低めでしたが、その分「水が見える安心感」や「土を使わない気軽さ」は大きな魅力です。
花数をたくさん狙う方には向かないかもしれませんが、少量でも“気軽に育てたい派”にはぴったりの方法だと思います。
果たして、発芽した株が元気に成長し、開花まで見届けることができるのか!?
この後も生育の様子を随時更新予定です。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
豆知識:スイートピーの花言葉

スイートピーには、花色によっていろいろな花言葉があるそうです。
花の形が「今にも飛び立つ蝶」に見えることから、旅立ちや新しい人生のスタートにふさわしい花言葉が多いです。卒業・送別・結婚などのシーンで贈られることが多いのもそのためなんだそう。
